生成AIサービスが次々とリリースされるなかで、AIと著作権の問題について疑問に思うことも増えているのではないでしょうか。本書は、そのような最新事情を加味したうえで、デジタル時代の著作権について基礎を把握できる一冊です。
1見開き1ネタでまとめられているため、非常にコンパクトにそれぞれのトピックを理解できます。あらゆるビジネスユーザー、著作権に関わる個人、クリエイター、学生さんなどにも最初の1冊としておすすめです。
編集・DTP・図解を担当しました。
本書の内容
基礎知識からウェブサービス、SNS、AIビジネスまでデジタル時代の著作物を保護する、利用する、武器とする!
「その利用は違法か?」「無断引用はOKか?」「70年経てば著作権はすべて切れる?」
「AI生成物はプロンプトを入力した人の著作物として保護される?」
基礎知識からウェブサービス、SNS、AIビジネスまで
デジタル時代の著作物を保護する、利用する、武器とする!
最新IT、コンテンツビジネスといった著作権に強いSTORIA法律事務所の弁護士陣が執筆する、基本から最新のトピックまで「著作権」を俯瞰する1冊。商品やコンテンツといったクリエイティブに対する権利を明確にし、法に則った運営が求められる現代、活用する側も権利関係に疎いではすまされません。一方、クリエイターやサービス提供者にとっても法律は自衛の手段となり、著作権法の理解は必須です。
本書は法律面の知識が心もとない方に向け、「著作権、著作権法とはなにか」「どのような理解と対策を必要とするか」法律の解釈から近年の判例、ケーススタディをまとめたハンディガイド。話題の生成AIや機械学習についても、最新の事例を用いて案内します。
【実務に役立つ ひな形付き】著作権譲渡契約書/著作物ライセンス契約書
(こんな方におすすめ)
・クリエイター、エンジニア、発注者、利用者など「著作物」を扱う人、関わる人
・著作権侵害とはどういったことかを知りたい人
・ウェブサービスやSNSの利用者
・機械学習や生成AIの著作権について学びたい人
(目次)
Part1 デジタル時代も変わらない基礎知識 著作権とは何か
001 著作権法の目的とデジタル社会における技術の進歩
002 著作権法の特徴と他の知的財産権との違い
003 著作物、著作者、著作権者と著作者の権利
004 著作物とは著作権法により保護される対象
005 著作者人格権とは著作者にのみ帰属する権利
006 著作物を翻案して創作される二次的著作物とその権利関係
007 誰が著作者になるのか? 著作者の認定と職務著作等の例外
008 著作権の保護期間(存続期間)は70年に
009 著作隣接権の内容とその権利が認められる者
Column 所有権と著作権の違い
Part2 著作権の基礎知識 著作権法で保護される権利を理解する
010 著作権法で保護される権利はどのような内容か
011 著作権① 著作物の法定利用行為と著作権の代表例である「複製権」
012 著作権② 上演、演奏、公衆送信等を可能とする著作物の「提示」の類型 ·
013 著作権③ 著作物の「提供」類型の3パターン 頒布、譲渡、貸与
014 著作物の種類とプログラムの著作物
015 「 編集著作物」と「データベース著作物」
016 「 出版権」は著作物の利用を排他的に行う権利
017 美術の著作物の保護範囲
Column コピーライト表記は不要?
Part3 著作権に開いた穴 権利制限規定を使いこなす
018 公正な利用促進のための「権利制限規定」とは
019 権利制限規定における3つのカテゴリとその根拠
020 もっとも身近な権利制限規定「私的使用目的の複製」
021 写り込み等は「付随対象著作物の利用」として認められている
022 図書館等の蔵書のコピーは認められている
023 引用①「 引用による利用」と旧来の裁判例における引用の要件
024 引用②「 公正な慣行」と「引用の目的」は個別に判断される
025 著作物の検討の過程において認められる利用
026 学校の教育活動において認められる利用
027 美術の著作物等に適用がある特別な権利制限規定
Column 著作物でないデータベースの利用と不法行為
Part4 著作権者・著作物利用者双方の立場から デジタル時代の著作権の使い方 .
028 権利者からみた著作権の活用方法
029 他人の著作物を利用したい場合に検討する権利処理
030 著作権の譲渡時には、当然には譲渡できない権利に注意が必要
031 著作物のライセンスとその利用権
032 著作権等の侵害と差止請求・損害賠償請求
033 著作権侵害の要件は類似性と依拠性の両方を満たすこと
034 著作権侵害では損害賠償額が推定されることがある
035 共有となった著作権は他の共有者の合意がないと利用できない
036 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)とは
037 OSS(オープンソースソフトウェア) と著作権
Column 商用利用かどうかは権利処理に影響するのか?
Part5 利用者が知っておくべき ウェブサービス・SNSと著作権
038 「 著作権フリー」素材でも利用には注意が必要
039 リンクを張る行為と著作権侵害
040 SNSやブログで他人の著作物を投稿する際の留意点
041 X(旧Twitter)と著作権① 他人の投稿をスクショした画像
042 X(旧Twitter)と著作権② リツイートと著作者人格権
043 建築物を撮影した写真をウェブで利用する場合の注意点
044 コンテンツ制作に関する契約と著作権① 発注者の立場から
045 コンテンツ制作に関する契約と著作権② 受注者の立場から
046 他社の利用規約をそのまま使用すると、著作権侵害になるのか
047 コンテンツの軽微利用が認められる所在検索サービス
048 「 歌ってみた」「弾いてみた」投稿と著作権法
049 ユーザー投稿コンテンツの権利処理 事業者向け
050 NFTコンテンツと著作権
Column 著作権法上の引用要件を満たしているのに「かさねて許諾」を得る必要はあるのか
Part6 機械学習や生成AIに関する法律 AI 時代の著作権を知るケーススタディ
051 AIと著作権法の問題領域
052 AI開発・学習のための複製・利用は原則著作権侵害とならない
053 「 著作権法30条の4」の導入により何が変わったのか
054 生成AIにおける「学習」と「著作権法30条の4」の限界
055 無許諾でAI学習に利用できない例外を定めた「著作権法30条の4ただし書」
056 AI開発・学習とライセンス処理
057 RAG(検索拡張生成)と著作権侵害
058 生成AIの利用による著作権侵害
059 画像生成AIにおけるLoRAと著作権侵害
060 生成AIによる「偶然」の類似物生成と著作権侵害
061 AI生成物に著作物性が認められるか
062 日本国著作権法の適用範囲は利用行為地で決まる
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