数字と日付の表記(Oxford Styleより)

数字と日付の表記(Oxford Styleより)

前から英文表記のスタイルマニュアルに興味があって買ったり拾い読みしているがなかなか進まないので、メモを公開しながら読んでみるのはどうかと思っている。続くかわかりませんが。

この記事では、数字と日付の表記方法について、New Oxford Style Manualを読みながら確認していきます。

11.1 数字:基本方針(pp.187-192)

11.1.1 序文

ここでの説明は主に人文系の文書の表記をカバーする

11.1.2 数字か言葉か

数字を扱ううえでは、数列(100)にするか言葉(hundredのようなスペルで書く書き方。スペルアウト)として扱うかの基準は設定する必要がある。Oxford Styleの場合は100よりも小さい数字を言葉として扱う、技術的な記述であれば10以上を言葉として表記する。文献内容によってルールは異なるほうがよいケースは様々あるだろう。たとえば音楽であれば12以上を言葉で書く(there being twelve notes in the diantonic scale)。またどこからどこまではスペルで各という境目も基本ルールであって多数の例外が存在する

大きな数字は6 million, 1.5 millionのように、six million, one and a half millionのようにせず数字をまぜて書く。estimatedやaboutなどおおまかな数字を示す単語に付随する数字であれば、60,011などとせず丸めて60,000としたほうが分かりやすい。また丸めた数字は言葉に起こしたほうが読み易いと考えられる(about 1,000でなく、about a thousand, some 400でなく、some four hundred)

正確な数字を表していない書き方では、数字でなくスペルアウトする(I have said so a hundred times, she is a great woman — one in a million)

100以下はスペルアウトするといっても、90 to 100や、30, 76, 105のように並びで表記される際に一貫性がなくなる場合は、100や105だけを数字にしない(not ninety to 100, not thirty, seventy-six, and 105)

逆に、2つの数字が関連する単語が1文に入る場合に、交ぜ書きするほうがわかりやすい場合もある(thirty 10-page pamphlets, nine 6-room flats)

序数はスペルアウトする(first, second, third, fourth)、ただし引用の場合にスペースを節約するため数字を用いて参照することもある。固有名詞の数字もスペルアウトする

習慣的に、文の最初に数字がくる場合にスペルアウトする。しかし文頭に長々しい数字や年号が来てスペルアウトするなど読み易くないので、The year 1849など書き直す

年齢については基数は数字、10年単位や序数になるものはスペルアウトする(a girl of 15, a 33-year-old man, between her teens and twenties, in his thirty-third year, in the twenty-first century)

法律や公文書など慎重に扱うべき数字を記載する場合には、スペルアウトしたあとに数字を補足して表記することもある

the sum of nine hundred and forty-three pounds sterling(£943)

そのほか、数字表記は以下のような場所で使う

  • 本のパート、チャプター、ページ、図表の表記(p.14, Chapter 7)
  • 周期表の番号(Language 61)
  • ゲームやスポーツのスコア(a 3-1 defart)
  • レースの距離(the 400 metres)
  • 住宅やビルの番号(47 Marston Street)
  • 高速道路や道路の番号(A40, M25, Route 66)

11.1.3 句読点

スペルアウトする際の数字は、複数語からなりたつものはハイフン(-)で繋ぐ(ninety-nine, one hundred and forty-three, in her hundred-and-first year)

技術系でない文脈であれば、数字のケタの3ケタごとにカンマ(,)で区切る(1,863)

技術系もしくは外国語文書(foreign language work)はthin space(em幅スペース)を使う(14 785 652)

1000年単位の年号(例外は10,000 BCなど)、ページ数、詩における段落行番号、数学、部屋番号ではカンマは入れない。

11.1.4 数の幅

30—1 や132—6のように、数の範囲を示すことができる。必要なケタは省略しないため、以下のような表記にもなる

65—71    352—62    1491—560    89,999—90,000    

ただし、10のケタは発音の問題から、10の位を省略できない

10—12    15—19    114—18    310—11

年号など省略しないケースも多い

ページ数参照をする場合、個別に示す場合は、「6, 7, 8」のようにするが、内容が続いている場合は「6—8」のように示す

11.1.5 単数か複数か

数字の複数系(60年代、20度台、90台で亡くなったなどのs)を作ることができる

数字が複数になっているときは動詞も複数計をとる(Ten miles of path are being repaved)

複数の数字であっても単数形の扱いであれば単数形の動詞でうける(Ten miles of path is a lot to repave)

percentage, number, proportionといった単語を使う際、定冠詞であれば単数形、不定冠詞であれば複数形であつかう

The percentage of people owning a mobile phone is higher in Europe
A proportion of pupils are inevitably deemed to have done badly

なお、billionは10の9乗でtrillionは10の12乗とされるが(1000ごとにbillion、trillionと上がっていく数えかた)、イギリスでは昔はbillionはmillion million(10の12乗)、trillionはmillion million million (10の18乗)だった。フランスやドイツやその他の国でこの単位が現在も使われている

11.1.6 分数と少数

一般書では、分数はスペルアウトする。その際、習慣としてハイフンを用いる(two-thirds of the country   one and three-quarters  one and a half)

ハイフンをつけない例も増えている

12.66や99.9などの小数表記はよく用いられる。1以下の数字の場合に.76などのように0を省略することもあるが例外もあるので確認が必要。

通常、小数点の記号は.(ピリオド)だが、イギリスでは通貨に関する釘地は違うスタイルを使っている。point set in medial position(中黒のような扱い)で示す。これも最近では使われなくなってきている

ごく最初しか確認できなかったので、次回があれば続いて確認していく。

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